宅地開発指導要綱が、その裏付けとして各種の罰則あるいは制裁措置を定めていることはすでにみた。これについて通達は「指導要綱による指導内容について、意見の不一致が生じた場合であっても、都道府県への進達拒否、水道、電気、ガス等の供給についての協力拒否その他の制裁措置をとることには問題がある」と、やむにやまれぬ自治体側の論理を無視して、決めつけている。また、宅地・住宅開発について事前協議などのシステムを通じて住民の協議参加、あるいは住民の同意を求める要綱があることもすでにみた。
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この問題について、通達は「中高層建築物の建築に際して、周辺住民との調整を求めているのは、日照等に関して周辺住民との紛争を未然に防止させる趣旨と考えられるが、この場合にあっても、建築計画の内容の事前公開、問題が生ずるおそれのある場合における話し合い等を求めることは格別、周辺住民の同意書の提出まで求めることは、建築行為を遅延させるなど建築主の権利の行使を制限することとなるおそれもあり、適切でないと考える」と言い切っているのである。そして、付け加えれば、通達は要綱が求める道路、公園、公益施設などについて、国の定める水準にまで引き下げるよう要求している。言いかえれば、この通達は頭から地方自治を否定し、自治体が市民の生活を守るために自衛手段として定めた自主ルールを骨の髄まで砕こうとするものだった。