財閥系会社が業界の主導権を握っていないのもこれと関連する。三井建設は中堅、三菱、住友建設の二社は一〇〇位以下に低迷し株式公開もしていない。グループ内企業の多様さ、数の多さを考えれば相当の受注を確保してしかるべきだが、上位の壁は厚い。組織中心のこれら財閥系各社は、人間中心の同族会社の、小回りがきき、しかもキメ細かな情報収集、営業、施工、アフタケア努力に対抗できない、ともいえる。その結果、実績を積めず、次の受注や技術開発力の立ち遅れに結びつく、という悪循環となった。
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同族会社の評価について、「そこに人間がいる、という存在感」をあげ、信頼できるとプラスにみる意見もある。しかし、大手各社の年間売上高が一兆円に達し、海外活動も展開、一方で国内では血税でまかなう公共工事を相当程度担当する以上、今や会社は社会的存在であり、広く経済社会の一般ルールに従うべきだ、との反論がある。社長になれない社員に活力を求めうるのかどうかという現実論もある。その行方は、各社のそれぞれの判断によることだろう。